ケーブルグランドにはどんな種類がある？

ケーブルグランドの種類は多岐にわたり、一般のユーザーは材質や用途に応じて分類することができます。または、谷騏（GoodGi）の技術エンジニアに相談して、適切なケーブルグランドを選ぶお手伝いをしてもらうこともできます。

ケーブルグランド【材質】

• ステンレス鋼

   

  ステンレス鋼

  （Stainless Steel）GB/T20878-2007の定義によると、ステンレス鋼は錆びにくく、耐食性が特徴の鋼で、クロムの含有量が10.5%以上、炭素含有量が最大1.2%以下であることが条件です。

   

  正式名称は「ステンレス耐酸鋼」と呼ばれ、空気、蒸気、水といった弱い腐食性媒体や、化学腐食性媒体（酸、アルカリ、塩など）に対して優れた耐性を持っています。また、高い耐摩耗性、硬度などの機械的特性を備えていますが、その加工コストは比較的高いです。

  

• ニッケルメッキ真鍮合金

  銅合金製ケーブルグランドは、銅を基材とし、他の元素を加えた黄銅で作られています。黄銅は優れた耐摩耗性を持ち、機械的強度が高く、硬度が大きいだけでなく、化学腐食に対する耐性も非常に高いのが特徴です。

• 亜鉛合金ニッケルメッキ

  亜鉛合金製ケーブルグランドは、亜鉛を基材とし、他の元素を加えた合金です。亜鉛合金は融点が低く、流動性が良いため、溶接や加工が容易です。また、大気中での耐腐食性を備えており、廃材のリサイクルや再溶解が容易です。ただし、銅やステンレス鋼に比べて強度は低く、経年劣化による寸法変化が発生しやすい特徴があります。

  

• アルミニウムニッケルメッキ

  アルミニウムニッケルメッキのケーブルグランドは、アルミニウム合金の軽金属素材の一種です。優れた導電性・熱伝導性を持ち、耐食性や溶接性にも優れています。また、構造材料として使用することが可能で、旋盤加工時の摩耗も少ないため、加工効率が高いです。

• ナイロン（PA）

  ナイロン製ケーブルグランドは、総合的な性能が非常に優れています。力学的性能、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、自潤滑性を備え、摩擦係数が低く、難燃性も持っています。また、加工が容易で、ガラス繊維や他の充填材で強化改良することで性能が向上し、適用範囲を広げることができます。

  

ケーブルグランド【機能】

• 難燃性

  金属製のケーブルグランドを選ぶ場合、金属部分自体は難燃性を備えています。ただし、プラスチック製部品（例えば、クランプ爪、クランプリング、パッキンなど）が難燃性であるかどうかを確認する必要があります。特にUL難燃規格では、94HB、V-2、V-1、V-0の区分があります。

• ねじれ耐性

  通常の締付ナットを螺旋状の耐扭構造に変更することで、ケーブルの出線角度が大きい場合やケーブルが頻繁に引っ張られる環境での応用が可能です。この構造により、ケーブルへの引張り応力を分散できます。

  関連製品：螺旋型耐扭ナイロン製ケーブルグランド

• シールド

  ケーブルグランドを導体として使用し、シールド線やケーブルを取り付ける際、内部の金属シールドスプリングや金属パッキンがケーブル内の金属シールド編組網に接触します。これにより、干渉する電磁波を接地線へ誘導し、電磁波干渉源を散らすことができます。

• マルチホール

  2本から8本のケーブルを通すことが可能で、各ホールは防水性と絶縁性を確保しつつ、ケーブル同士が絡まないように設計されています。

• 装甲防爆

  より厚い金属を使用して装甲ケーブルを固定します。防爆機器、石油化学設備、危険な環境での自動化工事などに適しています。

ケーブルグランドのサイズと規格を選ぶ方法?

ケーブルグランドを選ぶ際には、以下のポイントを確認する必要があります：

• ゴムインサートの内径：

  ゴムインサートの内径がケーブルの外径に適合しているかを確認します。これにより、ケーブルとケーブルグランドが完全に密着し、十分な引張耐性が確保されます。

• ネジ部の長さ：

  ネジ部の長さが機器のプレートを貫通し、ナットで確実に固定できるかを確認します。谷騏（GoodGi）では、薄いプレート用の短いネジや、厚いプレート用の長いネジが用意されています。

• ネジの種類：

  タップ加工された穴の場合、そのネジ規格を確認する必要があります。一般的なネジ規格には、Mネジ、PGネジ、Gネジ、NPTネジがあります。

• 外径と設備の干渉：

  ケーブルグランドの外径が、設置機器や設備構造と干渉しないことを確認してください。